上場会社の監査法人の交代、会計監査の実務などを解説しています。

実務上のグレーゾーン② 無作為サンプリング

業務プロセスの、統制テストでは、母集団から定められたサンプル数を抽出しますが、会社によって以下の1.2.の両方があります。

  1. エクセルの乱数生成関数などを利用した、無作為抽出
  2. 恣意性が入らないように、いい感じにバラバラになるように、抽出

大手の監査法人が監査手続きとして実施する場合には、基本的に1.です。これは、貸与ノートパソコン中に、監査業務用の乱数発生アプリケーションがインストールされていて、監査マニュアルにおいて、原則それを使って手続きを実施しなければならないためです。

中小の監査法人はどうでしょうか? 中小の監査法人では、実質的には2.です。理由は単純で、監査業務用の乱数発生アプリケーションを持っていないためです。

そうすると、日本の会計監査の専門家の一定数が2.な訳ですから、まして監査の専門家でもない経営者評価であれば、上の2.で十分なはずです。

しかし、JSOX導入時に、ヘンなコンサルタントに支援してもらった会社様では、1.に固執したがる方がおられます。その結果、乱数ゆえに、たまたま、1Qの期間のサンプルが抜けてしまい、監査法人から、「サンプル数が足りない」とやり直しを指示され、自己矛盾に陥ってしまう。。。。。

かようなことのなきよう、年度の冒頭のキックオフミーティングの席上で、作業方針として、万が一にも統計的サンプリングをしないことを共有しておくことが必須です。

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