上場会社の監査法人の交代、会計監査の実務などを解説しています。

監査法人が変わると、’困ること’の例 ①従来の開示誤り

現在の監査法人のサービス・対応等に問題があるので、監査法人を交代することを検討したい、、、が、監査法人を代えると困ることがあるようです。

その中に、「従来の開示・会計処理に誤りがあり、それを新しい監査法人から指摘されることを恐れている」、ということがあるようです。

一番有名なものは、周知の通り、オリンパス事件での処理でしょう。

あそこまでの重要性のあるものはなくても、個人的な経験の範囲ではありますが、以下のものがトップ3、と言えます。

  1. デリバティブ取引を、開示していない
  2. 繰延税金資産(又は負債)の計上誤り
  3. セグメント情報の注記の、金額誤り

これらは、多くの他社でも開示されているものであり、自社としても、正しく開示しているつもりであるものばかりです。それなのに、どうして過去に間違えてしまったかというと、

  • 銀行との付き合いで期中に単発で実行した取引であり、期末に残高が無かったので開示対象取引になると気が付かなかった・・・上記1.
  • 決算期間中に、追加の修正処理が重なり、それを反映し忘れてしまった・・・上記2.
  • 注記だけの計算のため、決算期間に計算を丁寧にする時間がなく、間違えに気が付かなかった・・・上記3.

という事情のようです。

このようなミスは、監査チーム内で、担当する会計士が別の人に代わった時に、「実は過去数年に渡って間違えていた」と判明することが多いです。

その時の対応としては、本来であれば、「いわゆる遡及修正をし、訂正報告書を提出する」ことになります。。。。が、

  • 経理部長としては、、、開示の誤りを、遡及修正するのは、社内外的に、バツが悪い
  • 監査法人(業務執行社員)としては、、、監査法人内での評価上マイナス要因になり、バツが悪い

と、経理部長と業務執行社員の利害が一致し、、、経理部と監査法人が協議して従来の処理を継続してきた、、、ということがあるようです。

なお、以上のような誤りは、金融庁の有報レビューで発覚することもあります。

 

[シリーズ] 監査法人の交代について

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