上場会社の監査法人の交代、会計監査の実務などを解説しています。

【ご参考】監査の品質管理規程(追加方針)

「監査の品質管理規程」追加指針

 

(「第1章 総則」関連)

 

1-1 定義に関する補足

 

「監査の品質管理規程」第2条における「専門職員」及び「専門要員」には、非常勤者を含む。

 

(「第4章 職業倫理及び独立性」関連)

 

4-1 インサイダー取引防止

 

当法人のすべての構成員は、インサイダー取引防止に関する規定について十分に理解し配慮した上で行動しなければならない。

 

4-2 独立性に関するコミュニケーション

 

監査責任者は、監査対象会社等の監査役若しくは監査役会又は監査委員会と、少なくとも年に1回は独立性に関するコミュニケーションを行わなければならない。

 

4-3 競業禁止

 

1.当法人の社員は、他の監査法人の社員となってはならない。

 

2.当法人の社員は、自己又は第三者のためにその当法人の業務の範囲内に属する業務を行ってはならない。ただし、当該範囲に属する業務が公認会計士法第2条第2項の業務である場合において、当該範囲に属する業務を行うことにつき、当該社員以外の社員の全員の承認を受けたときはこの限りでない。

 

4-4 大会社等と同様に扱う会社

 

独立性に関する指針(平成23年3月29日)第1部第26項により、利害関係者が多数かつ多岐に及ぶような事業体(例えば、一定規模以上の信用金庫等の金融機関)を、追加的に大会社等と同様に扱うかどうかを検討しなければならない。

 

4-5 ローテーションにおけるインターバル期間中の業務

 

監査責任者等であった者については、ローテーション期限の上限に達した後のインターバル期間中、当該監査業務から完全に切り離し、補助者として従事してはならない。

 

(「第5章 契約の新規の締結及び更新」関連)

 

5-1 監査の前提条件が満たされているかどうかを明確にするための方針及び手続

 

監査の前提条件が満たされているかどうかを明確にするための方針及び手続として、以下事項を検討しなければならない。

ž   財務諸表の作成に当たり適用される財務報告の枠組みが受入可能なものであるかどうかを判断すること

ž   以下の責任を有することを認識し理解していることについて経営者の合意を得ること

① 適用される財務報告の枠組みに準拠して財務諸表を作成すること。適正表示の枠組みの場合は、財務諸表を適正に表示することを含む。

② 不正か誤謬かを問わず、重要な虚偽表示のない財務諸表を作成するために経営者が必要と判断する内部統制を整備及び運用すること

③ 以下を監査人に提供すること

ア. 経営者が財務諸表の作成に関連すると認識している記録や証憑書類等のすべての情報

イ. 監査人が監査の目的に関連して経営者に追加的に依頼する情報

ウ. 監査人が監査証拠を入手するために必要と判断した、企業構成員への制限のない質問や面談の機会

ž   経営者が監査業務の契約条件において監査人の作業の範囲に制約を課しており、その制約により、財務諸表に対する意見を表明しないことになると判断した場合、監査契約を新規に締結又は更新してはならないこと

ž   監査の前提条件が満たされていない場合には、そのことについて経営者と協議しなければならないこと

ž   以下のいずれかの場合には、監査契約を新規に締結又は更新してはならないこと

① 監査人が財務諸表の作成において適用される財務報告の枠組みは受入可能なものではないと判断した場合

② 監査基準委員会報告書210第4項(2)に記載されている合意が得られなかった場合

 

5-2 契約の更新における利益相反関係の検討

 

当法人は、契約を更新することにより利益相反関係を生じさせるか、又はその可能性があるかどうかについて、社員会で検討する。また、潜在的な利益相反関係が識別された場合、当法人は、当該監査契約を締結することが適切であるかどうかを、社員会で検討する。

 

(「第7章 業務の実施」関連)

 

7-1 法令違反等事実への対応

 

監査証明を行うに当たって、法令に違反する事実その他の財務計算に関する書類の適正性の確保に影響を及ぼすおそれがある事実(以下「法令違反等事実」という。)を発見した場合、以下の事項を含む適切な措置を講じなければならない。

ž   監査証明を行うに当たって、法令違反等事実を発見した場合、当該事実の内容及び当該事実に係る法令違反の是正その他の適切な措置をとるべき旨を、遅滞なく、被監査会社の監査役等に書面で通知する。

ž   通知日から一定期間経過後なお適切な措置がとられず財務書類の適正性確保に重大な影響を及ぼすおそれがあると認める場合に、重大な影響を防止するために必要があると認めるときは、当該事項に関する意見を当局に申し出る。

ž   法令違反等事実に対し、監査事務所として、社員会、審査担当者等により事前に検討する。

 

7-2 査閲に関する指示

 

業務執行社員は、主査に対し、監督機能を有する専門職員として、監査責任者(業務執行社員)が査閲した調書以外の調書(ただし自身が作成した調書を除く)を査閲することを指示する。また、非常勤の専門要員は業務主査を担当しない。

 

7-3 監査業務の監督

 

監査業務の監督には、「監査の品質管理規程」第24条2項に掲げられている事項のほか、以下の事項が含まれる。

ž   専門要員が業務上入手した情報(監査調書を含む。)は、全て監査責任者に提出するよう義務がある旨を指導すること

ž   会計又は監査の特殊な領域において専門知識を有する者を監査チームのメンバーとして利用する場合、当該専門知識を有する者に対する指示、監督の方針及び手続としては、当該専門知識を有する者の作業の内容、範囲及び目的、並びに、当該専門知識を有する者と監査チームの他のメンバーのそれぞれの役割並びにコミュニケーションの内容、時期及び範囲について合意すること

ž   監査責任者と監査チームの主要メンバーは、財務諸表に重要な虚偽の表示が行われる可能性、並びに企業の実態及びその環境に基づき適用される財務報告の枠組みについて討議しなければならず、この討議では不正による重要な虚偽表示が行われる可能性について特に重点を置かなければならないこと。また、監査責任者は、討議に参加していない監査チームのメンバーに伝達する事項を決定しなければならないこと

 

7-4 会計又は監査の特殊な領域において専門知識を有する者を監査チームのメンバーとして利用する場合における監査調書の査閲

 

会計又は監査の特殊な領域において専門知識を有する者を監査チームのメンバーとして利用する場合、当該専門知識を有する者の発見事項又は結論の適合性及び合理性、並びに他の監査証拠との整合性を含め、当該専門知識を有する者の作業の適切性を評価する。

 

(「第8章 審査」関連)

 

8-1 不正による重要な虚偽表示が発生した場合の対応

 

監査の過程において不正による重要な虚偽表示が発見された場合、監査責任者による当該不正による重要な虚偽表示について検討した結果を、審査において検討する。この場合、審査担当者は、社員会において検討することが必要かどうかを判断する。

 

 

(「第9章 監査調書」関連)

 

9-1 監査調書の整理期限の管理

 

品質管理担当責任者は、監査業務別に、監査報告書日ごとの整理期限の一元管理を行う。

 

9-2 監査調書管理台帳の作成

 

監査チームは、監査業務ごとに、監査調書管理台帳を作成し、以下の項目を記載しなければならない。

ž   関与先名

ž   事業年度

ž   監査調書の一覧

ž   最終的な整理の完了日

ž   承認者の署名または押印

ž   最終的な整理が完了した後に生じた監査調書の修正又は追加に関する事項

ž   その他必要な事項

監査調書管理台帳は、監査調書の冊数管理ができるように作成する。

 

9-3 監査ファイルの最終的な整理の承認

 

監査ファイルの最終的な整理に際しては、監査ファイルごとに、監査責任者(業務執行社員)の承認を得なければならない。

 

9-4 監査調書の正本

 

監査調書の正本は、紙とする。

 

9-5 監査調書の運搬方法

 

監査調書の運搬方法は、以下のいずれかとする。(なお、監査調書化前の電子ファイルはUSBメモリに保管して運搬する。)

ž   監査チームメンバーが手荷物として運搬する。

ž   監査チームメンバーが宅配便等を利用する。

この場合、信頼性の高い業者として、ゆうパック、ヤマト運輸、佐川急便を、当法人は運送業者として指定する。

 

9-6 監査報告書日後に新たに若しくは追加的に監査手続を実施する場合等の文書化

 

例外的な状況において、監査報告書日後に新たに若しくは追加的に監査手続を実施する場合、又は新たな結論を導き出す場合、監査人は、以下の事項を文書化しなければならない。

ž   発生した状況の内容

ž   新たに若しくは追加的に実施した監査手続の内容、その結果入手した監査証拠、到達した結論及びそれらが監査報告書に及ぼす影響

ž   監査調書に追加・変更を実施した者及び実施日並びにそれらを査閲した者及び査閲日

 

9-7 監査調書の修正又は新たな監査調書の追加が必要となった場合の文書化

 

監査ファイルの最終的な整理が完了した後に、例外的な状況において、監査報告書日後に新たに若しくは追加的に監査手続を実施する場合、又は新たな結論を導き出す場合を除いて、既存の監査調書の修正又は新たな監査調書の追加が必要となった場合には、その修正や追加の内容にかかわらず、監査人は、以下の事項を文書化しなければならない.

ž   修正又は追加が必要となった具体的理由

ž   修正又は追加を実施した者及び実施日並びにそれらを査閲した者及び査閲日

 

9-7 監査調書廃棄の際の留意事項

 

外部の業者に監査調書の廃棄を委託する場合、監査事務所の担当者が廃棄の現場に立ち会うか、又は業者より廃棄証明を入手する。

 

(「第10章 品質管理のシステムの監視」関連)

 

10-1 品質管理システムに係る文書の保管期間

 

品質管理のシステムの監視の実施者が品質管理のシステムの遵守状況を評価するのに十分な期間、又は適用される法令等によって要求される場合にはその要求を満たすために十分な期間、品質管理のシステムの整備及び運用の状況を記録した文書を保管する。具体的には3年間とするが、適用される法令等によって要求される場合は、最低限、その要求される期間は保管する。

 

(「第12章 監査事務所間の引継」関連)

 

12-1 監査業務の引継

 

監査業務の引継に当たっては、異動公認会計士等の意見に関する事項(企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項9の4)の内容も検討する。

 

以上

(平成26年4月21日制定)

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