JSOXが導入されて5年が経ちますが、現状、JSOXについて上場会社で見られる課題としては、
私どもにご相談頂く上場企業様のお話しから、緊急度の順に、以下の3点に集約されます。
- 企業再編や、重要な不備が認識された上場会社で、
JSOXの経営者評価の再構築の必要があるのだが、
全体の仕組みが分かっている人材が社内にいない。 - JSOXの責任者が、導入当初の者から代わってしまい、
前期と同じ作業しかできないようになってしまっている。 - JSOXを省力化したいが、自社の場合、どこを省力化できるのか、
それを監査法人と協議できる人材が社内にいない。
上記1.については、
JSOXの導入時に、会社側の責任者も監査法人側の担当者も、
消化不良のまま、最後、そのままゴールしてしまい、
以後、毎年、前年を踏襲していただけだった、
という上場会社に当てはまります。
社内でJSOXの責任者と呼ばれる方が、
実は、考え方までは習得されていなかった、という話です。
上記2.については、
いわゆるキーマンと呼ばれる方が退職され、後継者が育っていないという例です。
上記3.については、
監査報酬が高止まりである一因である、JSOXの監査コストを下げたい、しかし、
監査法人の中には、このような建設的な協議を避け、監査報酬の維持を図るという輩も、
残念ながらいるようです。
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