解説
1 経理担当者にとって気になる?点
JSOXの文書は一つ一つがとても細かく、複雑なものであるため、一つ一つ仔細にみると、あちこちに誤記載があります。
これらが虚偽表示としてカウントされると思ってしまうと、担当者としては不安になるかもしれません。
2 経理担当者に理解してほしい点
結論から言うと、JSOX文書=経営者評価文書は、誤記載があっても問題ありません。
問題が無いことに、いろいろ理屈はつけられますが、一番シンプルな理由としては、実施基準上、文書を正確に作成することを求められているわけではないからです。
文書は手段であって、統制が有効かどうかを判断していることが求められているからです。
大事なことは、誤記載があっても、実際の統制は整備・運用されていることです。
言い替えますと、文書上は誤字もなく正確に描写してあったとしても、肝心のキーコントロールで、整備されているはずの統制活動がきちんと運用されていなかったら、不備になります。
3 念のため補足する点
文書を日本語として正確に作成しようと注力するあまり、肝心の評価結果を表明している記述が無い、という会社も散見されます。
【経理担当者にとって】
JSOX文書のワープロミスは、虚偽表示にはなりません。