上場会社の監査法人の交代、会計監査の実務などを解説しています。

75 個々の決算資料の説明書きを、どこまでキレイに作る必要があるのでしょうか?

解説

1     担当者にとって気になる?点

個々の決算資料中、摘要欄への説明や、計算過程についての説明書きをどこまで丁寧に細かく残せばいいのか、思案している経理担当者は少なくないのではないでしょうか?

決算の効率上は、後で思い出せる程度のメモで済ませたいところですが、会社の資料であることを考えるとそう単純にもいきません。

2     経理担当者に理解してほしい点

結論から言うと、最低のレベルで足ります。

具体的には、経理担当者本人が、別の資料等と組み合わせて、内容を再現できるレベルで十分です。

理由は単純で、実際にその資料を子細に見るのは、経理担当者本人の他は監査チームの担当者だけといっても過言ではないからです。

 

経理担当者と監査法人のメンバー以外に誰か見るでしょうか?

JSOXの経営者評価上は、上司が担当者が作成した結果の妥当性を確認(これをトレースと言います)して、承認している建て付けになっているでしょう。

また経営者(より正確には、経営者から受任されたJSOX担当者が、当該上司が承認されている証跡を確認するでしょう。

しかし、実態として多忙な経理担当者の上司が、経理担当者が作成した資料の金額を精緻にトレースしていることは稀でしょう。むしろ、最終的に前期の計上額や予算と比較して異常があったら、経理担当者に再計算を指示する程度でしょう。

またJSOX担当者は経理の門外漢の方が担当されていることが多く、おそらく貸倒引当金の一般引当率の計算の資料を見ても内容など分からずに、当該上司の承認印があることを確認しているので一杯であることが多いでしょ。

 

ですので、経理担当者が作成した資料を、目を皿のようにしてみる人は、地球上に、監査法人のその科目の担当者だけと言って過言ではありません。

 

ですので、計算過程を、誰が見てもわかるように書くことに労力を費やすよりも、その監査の担当者に、直接相対で、説明してあげればいいのです。

3     念のため補足する点

むしろ、監査法人の本音では、説明してもらった方が作業が早いので助かるのです。

もし、誰が見てもわかるように丁寧に書いてあげたとしても、監査法人から質問が来ない保証はありません。その時に「必要なことは全部丁寧に書いてあるからそれを読んでください。質問には答えません」という対応はできないでしょう。

監査法人は時間に追われていることもあり、口では低姿勢でも、分からない箇所は絶対に質問してきます。であれば、最初から説明してしまった方が、双方ともハッピーではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

【経理担当者にとって】

経理担当者が作成する資料の内容説明は、最低限のワープロでよい。直接、相対で説明してあげることで足りる。

[シリーズ] 「監査上の重要性の基準値」から理解する監査法人対応 Q&A

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