解説
1 経理担当者にとって気になる?点
これまでのPMの説明で、ある程度の誤差の範囲内で推定することは可能になったと思いますが、要領のいい方は「そんな手間をかけるより、端的に「いくら」と分からないの?と考えるかもしれません。
2 経理担当者に理解してほしい点
JSOXで経営者評価上、重要性を決めます。また、JSOXでは監査法人と協議するように規定があります。
JSOXでは、実施基準で、開示すべき重要な不備の判断に当たり、金額的重要性と質的重要性の説明がされています。つまり、JSOXの経営者評価と監査では、同じ判断尺度にするため両者は一致します。
そして監査法人は、JSOXの監査と財務諸表監査を実施しますが、その実施は別々ではなく、一体として実施することが勧奨されています(監査・保証委員会報告86号「実務上の取扱い」)
そうすると、両者の金額的重要性は、同じ金額になることが想定されます。そう、監査法人に聞く前に、社内のJSOX責任者に聞いてしまうのが早い、ということになります。
監査上の基準値は会社と監査法人は共有するのではないかと思うのですが、実務上、共有する有無はケースバイケースのようです。
3 念のため補足する点
以上の説明のように、通常、PMとJSOX上の金額的重要性は一致しますが、乖離するケースがあります、それを別のテーマで検討します。
【経理担当者にとって】
PMと、JSOX上の金額的重要性とは、通常、一致します。