解説
1.概要
公認会計士又は監査法人が、いわゆる会社法監査又は金融商品取引法監査を実施する上で、財務諸表等の科目別に典型的な監査手続きを網羅的に記載したものである。
2.ポイント
この研究報告が公表された時期までは、大手監査法人を含め、このような、汎用な手続書を用い、(期中は、支店・支社・営業所の往査で、売りと仕入の内部統制を決め打ちでチェックし、)、期末には、この汎用な手続書上の手続を、各被監査会社ごとに微修正して(→要は、期末中心に)監査手続きを実施していました。
これ以降、リスクアプローチが一層徹底され、そこでは、リスクに応じた監査対応手続を実施することになるため、このような汎用の手続書を、単純にそのまま使用することは矛盾します。ゆえに、これ以降、この委員会報告は改訂作業がなされていませんし、今後も改訂されないと思われます。
ただ、リスクアプローチの下でも、期末の実証手続は実施されるので、この手続書をカスタマイズするという現場作業は同様であり、現在でも有ると助かる代物です。
ですから、本来であれば、廃止すべきなのかもしれませんが、これ自体が、中間報告であるので、敢えて廃止とそのままとなっているのが実情です。
以上のように、あくまで、公認会計士又は監査法人の監査証明業務を規定するものであるため、会社側では無用である。
3.参照程度
以上の2.で、会社側では無用とされていることから、該当無し。
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