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我が国の収益認識に関する研究報告(中間報告)-IAS第18号「収益」に照らした考察- (平成21年12月8日)

解説

1.概要

最初の、平成21年前後のIFRSブームの際に、日本の収益(=売上)計上のパターンとあるべき処理を理論的に整理し、公表したものである。

日本公認会計士協会が、「研究報告」として公表したものである。実務の事例を分類し、理論的な検討をしているところで止まっており、強制力はない。

2.ポイント

実は、実務上、多様な収益(売上)計上取引があるにもかかわらず、売上に係る包括的な会計基準等は存在していない。各社が、監査法人と協議しながら、法人税等にも配慮して、ルールを整備し運用してきたという事情である。

今後、自社で新しいビジネスを開始する際に、売上取引に関し、開示・決算の方法を準備する際に有用かもしれない。

なお、この研究報告では、実務上採用されている基準相互間の優劣には触れていない。(IFRSの収益認識基準との比較はしている。)

参考までに、最近の開示例を見ていると、従来、出荷基準を採用していた企業が、(客先側による)検収基準へ変更する事例が増えている。IFRS任意適用以外での変更事例であるので、債権管理等の業務等の効率化等が理由と推定される。

以前、IFRS導入支援プロジェクトで販売管理システムの変更の要否のヒアリングをした時に伺った話であるが、販売管理システム上は、出荷日データと請求書送付日データの両方を持っているので、売上計上日データとして請求書送付日データに切り替えるのはカンタンだとのことであった。

3.参照程度

今後、自社で新しいビジネスを開始する際に、売上取引に関し、開示・決算の方法を準備する際に有用かもしれない。

 

[シリーズ] ひと言ずつ解説!会計監査六法 (2014.7.1時点)

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