上場会社の監査法人の交代、会計監査の実務などを解説しています。

ローン・パーティシペーションの会計処理および表示 (平成7年6月1日)

解説

1.概要

ローン・パーティシペーションについて、原則的な処理と例外的な処理の双方を認めるものです。

ローン・パーティシペーションとは、金融機関等からの貸出債権(ex貸付金)に係る債権者と債務者間の権利義務関係はそのままに、その貸出債権から得られる利益(=元本の返済を受ける権利と利息)を収受する権利とリスク(=債務不履行になるなど)を、債権者から第三者に移転(=譲渡)する契約をいいます。

2.ポイント

債権譲渡の成立の考え方としては、リスク・経済価値アプローチと財務構成要素アプローチの2つがあり、日本の金融商品会計基準では、後者を採用しています(注)。

(注) リスク・経済価値アプローチと財務構成要素アプローチの違いは、ひと言でいうと、前者は、構成要素が全て移動・消滅した際に、価値の移転があるとする考え方であり、後者は、構成要素の各パーツが移動・消滅した都度に、価値の移転があるとする考え方である。

この点に関し、ローン・パーティシペーションは、財務構成要素アプローチでは、債権の消滅を認識することができません。

しかし、実務上は、ローン・パーティシペーションは実務的には当たり前のように売買が行われています。そうしますと、実取引で売買しているので当事者もそう認識しているところ、会計基準が会計の理屈で「それは売買ではありません」としても納得感が得られません。

そこで、ロンパについては、そのような実務的な背景を考慮して、例外的に財務構成要素アプローチではなくリスク・経済価値アプローチを適用させることで、一定の要件を満たした場合には債権譲渡に準じた処理を認めているのです。

3.参照程度

実務上、銀行等から勧められた取引について、決算前に、監査法人と協議し、監査法人の回答(=通常、根拠規定が並記される)に、この規定が根拠として記載されていたら、監査人はきちんと検討した証左と言えるので、その結論は信頼してよいと思います。

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