上場会社の監査法人の交代、会計監査の実務などを解説しています。

原価計算基準 (昭和37年11月8日)

1.概要

いわゆる原価計算の実務的な規範を定めたものである。

昭和37年に制定された古いものであるが、管理会計関連の規定も充実している。

しかし、なにぶん古く、平成以降の原価計算・管理会計の定番論点(ABC、バランススコアカード、スループット会計等)はごっそり抜けている。

2.ポイント

原価計算の領域では、平成10年以降のいわゆる会計ビックバン以降では、会社と監査法人との間で、協議になることはあまりないと思われる。(→新会計基準の導入対応に追われまくっている、ともいえる)

そんな中で敢えて散見される論点としては、以下のものがある:

総合原価計算を適用している企業で、企業担当者側は、「自社では、標準原価計算を実施ている」と説明されることが多い。

しかし、その多くの場合には、材料単価等を予定単価等を使用ているが、消費量は実際の重さ、数量で計算していることが多い。これは、原価計算基準上は、標準原価計算ではなく、予定原価計算である。

他方、公認会計士は公認会計士の受験科目でこれを勉強しているため、原価計算には理論的に強いので、以上の「」のような会社担当者のいいぶりに、会計士たちが過剰反応をすることがある。

3.参照程度

上場企業の、通常の開示・決算上、参照することは、まずないと思われます。

[シリーズ] ひと言ずつ解説!会計監査六法 (2014.7.1時点)

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